世界遺産:岩手・平泉の登録延期 地元、登録へ「なお努力」 「浄土思想」理解訴え (2008/05/23) 毎日新聞
(記事抹消)http://mainichi.jp:80/enta/art/news/20080523dde041040026000c.html
「『浄土思想』が世界に理解されなかったのか」。世界文化遺産を審査する国際記念物遺跡会議(イコモス)が「平泉-浄土思想を基調とする文化的景観」に対し「登録延期」を勧告したことに地元の岩手県では落胆の声が上がった。しかし、昨年、同様の勧告で登録された石見銀山遺跡(島根県)の例もあり、23日記者会見した法貴敬・県教育長は「勧告に反論できないわけではない。7月のユネスコ世界遺産委員会で理解が得られるよう最大限の努力をしたい」と話した。
平泉の文化遺産は、奥州藤原氏の初代清衡(きよひら)が、11世紀に東北北部で起きた内乱、前九年・後三年の役の亡者の霊を慰め浄土に導くために造営したとされる中尊寺一山や毛越寺、金鶏山など計9資産を浄土思想に基づいてまとめたのが特徴。欧米の専門家を含むイコモスが、浄土への往生を説く仏教思想を理解してくれるかが登録の鍵を握るといわれた。
昨年8月のイコモスの現地調査で文化庁や県は、インドで生まれた仏教が京都や奈良を経て平泉にもたらされた経緯を説明。自然景観を使って浄土を具現化した平泉建築の特徴を挙げ、インドや中国との違いも強調した。
一方でイコモスが勧告で示したように、奥州藤原氏とかかわる中尊寺などを除く資産と、浄土思想をどう関連づけるかが課題だった。現地調査では、個々の資産の価値や、遺産全体の価値を一般の人に分かりやすく伝えることが重要との指摘を受けた。また、世界遺産委員会が新規登録を抑制していることも不安材料だった。
達増拓也知事は「平泉の価値が全く否定されたわけではない。対応を検討したい」とコメントを発表。平泉町の高橋一男町長は「平和を願う浄土思想は世界に誇るべきもので、世界文化遺産にふさわしいと確信している」と硬い表情で述べた。【念佛明奈、岸本桂司】
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◇国内の世界遺産と登録年◇
<文化遺産>
93年 法隆寺地域の仏教建造物(奈良)
姫路城(兵庫)
94年 古都京都の文化財(京都、滋賀)
95年 白川郷・五箇山の合掌造り集落(岐阜、富山)
96年 原爆ドーム(広島)
厳島神社(広島)
98年 古都奈良の文化財(奈良)
99年 日光の社寺(栃木)
00年 琉球王国のグスク及び関連遺産群(沖縄)
04年 紀伊山地の霊場と参詣道(三重、奈良、和歌山)
07年 石見銀山遺跡とその文化的景観(島根)
<自然遺産>
93年 屋久島(鹿児島)
白神山地(青森、秋田)
05年 知床(北海道)
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