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2015/09/30

歴史風情「塀」で創出 若松の中心市街地 官民で景観整備 地裁若松支部など協力 (2015/09/27) 福島民報

https://www.minpo.jp/news/detail/2015092725592

 会津若松市の中心市街地で、官民が協力して情緒ある「塀」を整備するまちづくりが本格的に動きだした。鶴ケ城の大手口に近い北出丸大通りにある地裁会津 若松支部はブロック塀を黒く塗り替えた。司法機関が地元の要望で塀を塗り替えるのは異例のケース。周辺の通りでは有志らが板塀化などを進めている。市民ら の熱い思いで実現した鶴ケ城天守閣再建から50年。歴史のロマンあふれる景観づくりがまちの魅力を引き立てる。

 黒塗りの落ち着 いた雰囲気になった地裁会津若松支部のブロック塀は高さ45センチから110センチ、長さ約160メートル。支部の敷地内には会津藩家老・内藤家の名園 「白露庭」があり、美しい松が立つ。近くには会津藩家老を務めた西郷頼母の邸宅跡など歴史的遺構が並び、お城に向かう「玄関」部分だ。ブロック塀が老朽化 していたことから、補修を兼ねて塗装した。
 きっかけは市民の熱意だった。市民の有志と市が昨年11月、北出丸大通りにある旧日本たばこ産業 (JT)会津営業所跡地のブロック塀を手作業で黒い板塀に変えた。「歴史的な場所に合う」と評判が良く、同じ通りにある地裁会津若松支部などの景観整備を 求める声が高まった。鶴ケ城を管理する会津若松観光ビューローの渋川恵男理事長(68)と市が裁判所に要望し、板塀化やブロック塀の塗装などの案を提示し た。協議を重ね、約1年がかりで実現した。
 福島地裁によると、市民の要望を受け、景観に配慮して施設を整備するのは県内で初めてだという。福島地裁は「関係者と相談して黒く塗装する方法を選んだ。周囲の景観と調和を図ることができた」としている。
 渋川理事長は「板塀化や塗装を工夫することで落ち着いた雰囲気になり、松などの植栽や着物姿が映える」と話し、「司法機関も一丸となって整備を進めたことで活動に弾みがつく」と期待する。

■西郷頼母邸跡 板塀化へ交渉

  同市では各商店街、まちづくり団体などがつくる「まちなか賑わいづくりプロジェクト実行委員会」が県や市の支援を受けて市内各所の通りなどで景観整備など を進めている。北出丸大通りの西郷頼母邸跡も板塀化するため、所有者と交渉を進めている。板塀化のほか、案内板・誘導板などの設置、モミジなどの植樹、ラ イトアップなども計画している。(写真あり)

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2015/09/28

横浜駅西口駅ビル 都市再生認定 (2015/09/28) 建通新聞

http://www.kentsu.co.jp/webnews/html_top/150924400032.html

 (仮称)横浜駅西口駅ビル計画が国の民間都市再生事業計画に認定された。2016年に着工し、19年12月に完成するとしている。認定日は9月17日。事業者は、都市再生特別措置法に基づく特例(金融支援等)、税制上の支援措置などが受けられる。

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峡東の景観を後世に 世界農業遺産へ官民で推進 (2015/09/27) 読売新聞

http://www.yomiuri.co.jp/local/yamanashi/news/20150926-OYTNT50134.html

 “桃源郷”と呼ばれる峡東地域の美しい農村景観を保全し、後世へ伝え ていくため、「世界農業遺産」の認定を目指し、県は9月定例県議会に県と峡東3市でつくる推進協議会の設置に向けた補正予算案を提出している。地元関係自 治体ではこうした動きに合わせて地域住民やNPOなどによる民間の推進組織を発足させる予定で、補正予算案が可決されれば県は官民一体となった運動に取り 組む方針だ。

 世界農業遺産の認定を目指すことは後藤知事の公約の一つ。今年6月には峡東3市から申請に向け、県に協力要請があった。

 9月議会に提出された関連事業費600万円では、認定を申請す る際の母体となる「峡東地域世界農業遺産推進協議会(仮称)」を県と峡東3市で発足させる計画。国や関係機関のアドバイスを受けながら、認定に向けて国際 機関の審査基準を満たすための学術的な分析や、現在の農業を維持・発展させていくためのアクションプランの作成といった準備を進める。予算案が可決されれ ば、来月中にも発足させたい考えだ。

 一方、峡東3市ではそれぞれで、市民レベルでの推進組織をつく る。農業や地域づくりなどの活動に携わっている住民や団体などで構成する組織を想定。発足の時期は、行政の推進協議会と同時期から活動を始める方向で準備 を進めている。県も必要に応じて支援・協力し、県民の機運醸成に向けて、講演会やシンポジウムの開催などを検討している。

 後藤知事は9月議会の代表質問で「早期の認定に向け、地元の皆さんと一体となって積極的に取り組んでいく」と答弁した。

 直近の国内申請締め切りは来年4月に予定されており、県は「認定の実現に向けた活動をさらに強力に推進していく」としている。

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エドヒガン群落、4カ所目の文化財指定 川西市 (2015/09/28) 神戸新聞

http://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/201509/0008435543.shtml

 桜の野生種エドヒガンについて、兵庫県内で有数の群生地を抱える川西市は今月、新たに県立一庫公園(同市国崎)内の群落を市文化財に指定した。エ ドヒガン群落の指定は3月に続いて4カ所目。群生地は県レッドデータブックのBランクに指定されており、県宝塚土木事務所は来月、指定を記念したシンポジ ウムを開く。

 同市教委によると、エドヒガンは長寿で知られ、本州から九州に自生。単体では県内各地で見られるが、群落は同市や猪名川町など猪名川上流域に限られるという。

 今回の指定地は「国崎字知明・卯ノ戸エドヒガン群落」。約0・6ヘクタールに現在のところ、17本が確認された。生物多様性や地域景観の視点から指定がふさわしいと判断された。

 指定を受けて、県は、貴重な群落の魅力を発信するシンポジウムを10月12日午前9時50分から、市みつなかホール(同市小花2)で開く。

 県立大の服部保名誉教授が講演するほか、保全に取り組む市民団体などが活動を報告。パネル討議もあり、今後の活動や群生地間の連携を考える。シンポジウム終了後、群落の観察会もある。

 無料。事前申し込みが必要で、所定用紙に記入し、30日までにファクスか郵送する。定員120人で定員になり次第、締め切る。問い合わせは、事業委託している里と水辺研究所TEL06・6321・6757(平日のみ)へ。(写真あり)

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2015/09/25

未来へつなげ:世界文化遺産の街/中 萩市が資産保存や修理 景観も考慮しながら議論を /山口 (2015/09/24) 毎日新聞

http://mainichi.jp/feature/news/20150924ddlk35040335000c.html

 萩市は、長年、資産の保存や修理に取り組んできた。

 世界文化遺産に登録された5資産のうち、「萩反射炉」は試験的に造られたため精巧ではなく、「残っていること自体が奇跡」(道迫真吾・萩博物館主任学芸員)ともされる。老朽化や塩害で傾いたり、レンガの一部が崩れたりしたが、その度に修理された。

 最初の大がかりな修理は、市が1974年度から12年かけて実施。調査段階で年間に最大1・1ミリずつ沈下していることも分かり、反射炉の基礎部分の周囲に鉄骨を入れて固め、沈下を防いだ。

 2010年度からは、煙突部分の表面のレンガの剥落やえぐれを防ぐため、レンガを劣化させる煙突内部の湿気を取り除く作業をした。当時、専門家からは「崩壊しないように鉄の枠で覆うか、内側の空洞を鉄骨で固める」との案も出た。

 ただ、保存だけを目的に耐震性を高めることは、景観を損なうとの指摘もある。

 修理・保存に携わる国森進・県立大名誉教授は「耐震性は大きな課題だが、大地震で住宅が全壊した時、文化財だけが残ることが正しいのか。けが人が出ない対策を取り、景観も考慮しながら議論を深めたい」と話す。

 市は19年度までに全ての工事を完了したいとしているが、保存方法はまだ決まっていない。まずはレンガの成分や焼き方を調査し、サンプルを造って劣化したレンガを取り換える。

 一方、5資産の一つ「恵美須ケ鼻造船所跡」の存在は、県文書館に保管された造船所の内部を描いた絵図や、現地の石碑から知られていた。しかし、跡地の一部に民家が建てられていたため、全容は分かっていなかった。

 市は09年度から国の史跡指定を目指し、3年かけて一部を発掘し、船を造るドックの一部を発見。一帯が13年に国史跡に指定された。今年3月、民家所有者に立ち退きを依頼し、国と市が買い上げて解体した。

 先月10日、発掘調査が始まった。絵図を基にレーダーで地中を探査し、市職員が約3カ月かけてシャベルで掘る。市は、この結果を踏まえ、専門家らでつくる整備委員会で発掘の範囲や展示方法を決める。

 発掘現場には、観光客が間近で見られるように歩道も設けた。「ここで船を造っていたの?」と質問を投げかける観光客もいる。

 市文化財保護課の柏本秋生さんは「近代化遺産としての価値が広く伝わるように、整備や人材育成を進めたい」と話す。

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 ■ことば
 ◇萩反射炉

 西洋で開発された金属を溶解する炉が「反射炉」と呼ばれ、鉄製の洋式大砲を造ろうと幕府や藩の一部が導入に取り組み、全国で11カ所に設置された。萩反射炉と韮山(にらやま)反射炉(静岡県)の二つが現存する。最初の反射炉は佐賀藩が1851(嘉永4)年に完成させた。萩反射炉は、萩藩が佐賀藩に派遣した大工棟梁(とうりょう)が描き写した見取り図を基に製作された。高さは10・5メートルあり、1856(安政3)年に試験炉として操業した。本式の建設は資金調達難で断念した。

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 ■ことば
 ◇恵美須ケ鼻造船所

 幕末の造船所は幕府が1853(嘉永6)年のペリー来航から3カ月後に大船建造を解禁したことに始まる。萩藩は56(安政3)年に洋式軍艦建造を決定。木材を加工する「切組木屋」、板を曲げる「蒸気製作木屋」などを有する恵美須ケ鼻造船所を造った。同年、ロシアの技術を持った静岡県の船大工を招き「丙辰(へいしん)丸」(全長約25メートル)が、4年後にオランダの技術を持つ長崎の船大工を招き「庚申(こうしん)丸」(同約44メートル)を進水させた。丙辰丸は1863(文久3)年、下関海峡で米商船に砲撃し、その報復攻撃を受けて撃沈された。

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2015/09/18

景観重要建造物に3件指定 (2015/09/17) 長崎新聞

http://www.nagasaki-np.co.jp/news/kennaitopix/2015/09/17092044018471.shtml

 長崎市は16日、地域の歴史、文化を映し出す景観重要建造物に、鍛冶屋町の「料亭 春海( はるみ )」、宿町の「吉田家住宅主屋(しゅおく)及び長屋門(ながやもん)」、大浦町の「日本基督教団 長崎教会」の3件を新たに指定したと発表した。

 市まちづくり推進室によると、景観重要建造物に指定されると大規模修繕に対する財政支援を受けることができる一方、増改築や外観の模様替えなどの際は市長の許可が必要になる。3件の指定は1日付。今回で計17件になった。

 「料亭 春海」は書院造りを基調とした1907(明治40)年建築の住宅を取得し、27(昭和2)年に開業。その後、数寄屋風の部屋を増築し、風雅な雰 囲気を醸し出している。旧長崎街道に面する「吉田家-」は主屋、長屋門とも1890年代に建てられ、明治期の住宅形式を伝える貴重な建物。近代的なデザイ ンの「日本基督教団-」は1925(大正14)年の建設時の姿をとどめ、異国情緒漂う大浦地区に溶け込んでいる。

 「料亭 春海」と「吉田家-」は国の登録有形文化財にもなっている。同室は「地域の景観づくりの代表格として、良い建造物は所有者の同意を得た上で、今後も指定していきたい」としている。(写真あり)

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2015/09/17

兵庫県、都市再生整備計画事業、新たに阪神甲子園周辺など4地区で (2015/09/17) 日刊建産速報社

http://www.ken-san.com/article/view/2448

 兵庫県は、地域の歴史・文化・自然環境等の地域特性を活かした個性あふれるまちづくりを推進する都市再生整備計画事業(社会資本整備総合交付金)につい て、15年度は阪神甲子園駅周辺地区や宝塚市役所周辺地区など計4地区を新たに実施する。事業は、市町が主体となり事業を実施するもので、計画に位置づけ た地区全体の目標を実現するため、地区内における様々なハード・ソフト面の事業に対し事業支援を行う制度。県内の実績としては、過去約120地区で事業化 しており、現在実施中の事業は新規事業を含めると26地区(17市町)となる。なお、今回の新規地区においては、19年度までの5カ年計画として事業を実 施する。詳細は次の通り。①地区概要②計画内容。
▽阪神甲子園駅周辺地区(西宮市)=①阪神甲子園球場と阪神甲子園駅がある西宮市の地域核の一つ に挙げられる地区。阪神甲子園駅では現在、バリアフリー化や安全性の向上などを図る鉄道駅総合改善事業を実施しており、その周辺の駅前空間の整備が課題と なっている。そのため、駅前広場等の整備や駅周辺部の安全で円滑な歩行空間の確保を行い、駅前空間を再生させる。今年度は詳細設計を実施②対象面積19・ 5ha、広場・道路・自転車駐車場整備など。事業期間15~19年度。事業主体=西宮市、阪神電気鉄道。
▽宝塚市役所周辺地区(宝塚市)=①市役 所をはじめ、公共施設が集積する立地。従来から市役所周辺の武庫川河川敷エリアと逆瀬川駅周辺を市民活動軸で結び市民活動の活性化を推進するため、市民活 動拠点や道路・公園等の整備を実施していたが、施設の老朽化や市民意識の高まりなどから活動拠点の整備が求められている。そのため、地域交流センターを設 置して市民活動の支援を行い、併せて市民活動広場や水と緑の空間などを設け、市民生活の向上に努める。今年度は道路事業、広場整備、地域交流センター整備 を実施②対象面積43ha、広場・地域交流センター整備など。事業期間15~19年度。事業主体=宝塚市。
▽歴史と平和を継承するまち鶉野地区 (加西市)=①加西市の南東部に位置し、滑走路や防空壕、機銃座など戦争遺産が多く点在している地区。しかし、観光地として未整備であるため、歴史資源を 活かした地域住民と市内外観光客の往来を活性化させることが課題。そのため、歴史・地域資源と活用した整備を行い、市内外観光客と地域住民ともに活用でき る憩い交流できる観光まちづくりを実施する。今年度は歩道整備の実施設計など②対象面積550ha、地域防災・展望広場・散策用歩道・駅前広場・防空壕・ 歴史資料展示施設・情報板・歩行者用踏切整備事業など。事業期間15~19年度。事業主体=加西市。
▽姫路駅周辺地区(第2期)(姫路 市)=①JR姫路駅や山陽電鉄姫路駅、さらに世界文化遺産である姫路城を擁する中核市及び西播磨テクノポリスの母都市に相応しい賑わいなどが期待される地 区。そのため、新たな都市拠点づくりを行い、官民協力の来街者をもてなし、時を感じ人が交流する空間づくりを実施する。今年度は歩行者デッキ整備の実施設 計②対象面積80ha、姫路駅東地区歩行者デッキ・イベントゾーン整備事業、大手前通り(十二所前線以北)再整備事業など。事業期間15~19年度。事業 主体=姫路市。

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宇田川町15地区、囲町東再開発 11月都計審に (2015/09/16) 建通新聞

http://www.kentsu.co.jp/webnews/html_top/150916500013.html

 東京都都市整備局は「宇田川町15地区」の都市再生特別地区への位置付けと、「囲町東地区第1種市街地再開発事業」に伴う中野区中野4丁目の用途地域の変更に向けた都市計画手続きを開始する。

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2015/09/15

国宝・松江城 景観さらに強化 2015年09月15日 (2015/09/15) 読売新聞

http://www.yomiuri.co.jp/local/shimane/news/20150914-OYTNT50042.html

◇周辺の建物高さ、色、範囲規制

 松江市の松浦正敬市長は14日、松江城の国宝指定を受け、城周辺の建築物の高さや色彩などについて規制を強めたり、規制の範囲を広げたりする考えを示した。都市計画法などに基づく市の都市計画と景観計画で定める方針だ。市議会9月定例会の一般質問で明らかにした。(坂根薫)

 松江城周辺は2007年作成の市の景観計画などによって建築物の高さや色に規制がかけられている。高さについては、城の北側を中心とした伝統美観保存区域の塩見縄手、普門院外濠、城山内濠の3地区と、城の北東部にあたる北堀町景観形成区域などで、新規建築物の高さを12メートル以下と規定している。

 市は高さや建物の瓦の色などの景観を指定する重点地区の拡大を目指しており、昨年5月からは殿町北殿町の一部の指定を目指して住民らと話し合いを続けている。

 景観計画では、城の天守からの眺望を守るため、市全域で07年以降に建築する建物は、天守から見える東西南北の山の稜線を越えないことなども定めた。

 同計画では市内で建築物を建てる場合、着手の30日前までに届け出が必要で、景観計画に支障がないと確認されれば着工できる。ただ、法的な拘束力はなく、業者が届け出に反して規制より高い建物を建てる場合も、市は変更の勧告しかできないという。

 一方、都市計画で高さを規制すると、建築許可申請時、適合しない計画について工事の着工を許可しないことができるため、不適合な建物の建築を防止できる。

 ただ、市内で都市計画による高さ規制を設けているのは大手前通り地区の15・4ヘクタールなど一部でしかないため、市は城の周辺地域を都市計画で規制することを検討し始めた。

 市都市政策課は、金沢市や国宝の城がある長野県松本市などの規制方法を調査。松本市では、都市計画の中でも特に高さを規制する「高度地区規制」を設置し、城を囲む32・6ヘクタールで、15~20メートル以上の建物を建てないように定めているという。

 同課の安達良三課長は「国宝指定は市民に景観を守る意識を持ってもらう良い機会。他市の例を参考に、松江に合った方法を検討したい」と話す。

 松浦市長は議会答弁で、「天守だけでなく、市全体が持つ歴史的な価値に磨きをかけていくことが大事。市民と一緒になってまちづくりに力を入れたい」と述べた。(写真あり)

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2015/09/11

農村に訪日客呼び込め 「食の景勝地」検討開始 農水省有識者会議 (2015/09/10) 日本農業新聞

http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=34603

 地域の食とそれを育む景観などを一体的に「食と農の景勝地(仮称)」として訪日観光客にPRし、農村に呼び込む仕組み作りに向け、農水省は9日、有識者会議の初会合を開いた。訪日外国人観光客による食関連の消費額は現在年間6000億円程度。同省は2020年には1兆円近くに増えると期待し、輸出と並ぶ需要開拓の大きな取り組みにしたい考え。年度内には「景勝地」の仕組み全体や認定に必要な要件を取りまとめる方針だ。

「景勝地」は食や食文化を核に、それらとつながりの深い景観や歴史などの観光資源を結び付け、外国人観光客に地域の魅力をアピールする仕組み。来年度にも始める。「ここでしか味わえない」本場感をアピールし、外国人観光客を農村に引き込む狙いだ。

 有識者会議は食や観光、広報の専門家で構成し、「景勝地」ブランド全体の水準や情報発信の在り方に加え、地理的範囲など個別の認定要件などを整理する。委員長を務める寺島実郎・日本総合研究所理事長は「付加価値の高い観光を実現するには、リピーターを引きつける力が問われている。日本の魅力で重要な要素は食だ」と語った。

 有識者からは、地理的表示(GI)保護産品を核に仕組みづくりを進めるべきだとの意見や、外国人への情報発信の仕方など課題を指摘する声が上がった。日本食の「本場」感を味わってもらうために食べる場所を重視することが大事だとの意見や、「日本食のファンになってもらうことまで見据えた説明力が必要」といった意見もあった。

 14年の訪日外国人観光客は1300万人超と過去最多で、今年はそれを上回る勢いで推移。旅行消費額2兆円のうち食関連は約6000億円に上る。こうした外国人観光客の旺盛な日本食の需要を取り込み、農村の活性化と農家所得の向上につなげることが課題だ。政府は20年に訪日外国人観光客2000万人を目指しており、それが実現すれば食関係の消費も1兆円近くに達するとの期待もある。帰国後に日本産品を好むようになれば、輸出拡大にもつながる。

林芳正農相は「地域にもともとあるものを生かし、どう付加価値を高めて地方創生につなげていくかが大事だ」と期待を寄せた。次回会合は11月中下旬をめどに開く予定。

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2015/09/10

農水省「食と農の景勝地」検討委が初会合 訪日外国人の地方への誘客狙う (2015/09/09) 産経ニュース

http://www.sankei.com/economy/news/150909/ecn1509090037-n1.html

 農林水産省は9日、食文化と景観が魅力的な地域を認定し、情報発信するなどで訪日外国人の地方への誘客を促す制度「食と農の景勝地(仮称)」の検討委員会の初会合を開いた。

 飲食や旅行業界の有識者や文化庁、観光庁など各省庁の関係者が出席。

 初会合では、委員から地域特有の農産物や食品を国がブランドとして保護する「地理的表示(GI)保護制度」の有効活用や、地域の情報発信力強化の必要性などの意見が出された。

 今後は、地域の認定方法や景勝地の情報発信戦略などについて協議する。今年度内に意見をとりまとめ、来年度の制度開始を目指す。

 林芳正農水相は「訪日外国人が一番やりたいことは飲食」と指摘した上で、「地域に足を運んでもらうためには、色々なコンテンツを食と農を中心にして作り上げることが大事だ」と述べた。

 同制度は、食文化と農山漁村の景観が一体となり魅力を生み出す地域を「食と農の景勝地」と認定し、“お墨付き”を地域に付与する仕組み。その情報を海外に発信することなどで、訪日外国人需要を地域にまで波及させることを狙う。

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江戸期の「小豆島絵図」2点が県指定文化財に (2015/09/10) 産経ニュース

http://www.sankei.com/region/news/150910/rgn1509100026-n1.html

 香川県文化財保護審議会(田中健二会長)は9日、同県土庄町内で保管されている「慶長小豆島絵図及び正保小豆島絵図」を県指定有形文化財の歴史資料に指定するよう県教委に答申した。9月中にも指定される見込み。県指定有形文化財は118件となり、うち歴史資料は2件目。

 絵図は、江戸時代に大庄屋として島の行政に関わった笠井家に残る文書群「笠井家文書」(土庄町指定有形文化財)に含まれる地図。徳川幕府が諸国大名らに提出させた「国絵図」の作製過程の下図とみられる。

 「慶長小豆島絵図」は和紙42枚を継いだ縦170・8センチ、横219・9センチ。絵図目録の記載内容から慶長10(1605)年10月15日に作製された。

  当時の小豆島の村や組制、石高、交通路、景観を視覚的にとらえることができる唯一の資料。また、1万2960分の1の縮図と分かる「梯尺(ていしゃく)目 盛と縮尺値」、地図を描くうえで基準線となる「薄墨線(うすずみせん)」などが残っている。「近世初頭の絵図作製技術を知るうえで極めて貴重」とされた。

 「正保小豆島絵図」は和紙20枚を継いだ縦134・6センチ、横156・2センチ。正保年間(1644~1648)に作製された。

  幕府は国絵図の様式を全国で統一するため正保国絵図の作製にあたって、縮尺率(2万1600分の1)や村、海、川の描き方などの基準を示しており、絵図の 精度が高くなっている。慶長小豆島絵図と同様に石高、交通路などを記載。「2枚を比較することで島の具体的な変化を読み取ることができる」とされた。

 徳川幕府は慶長、寛永、正保、元禄、天保期に国絵図を提出(天保は変更点)させている。幕府に提出された正保までの国絵図は一切残っておらず、慶長国絵図では小豆島以外に備前、越前など11カ国の下図などが確認されている。

 小豆島絵図については、中心的な大庄屋だった笠井家が村間の距離、海岸線の里数などの情報を収集したのではないかとされている。

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和の町づくり公共施設から デザイン規定検討 (2015/09/09) 河北新報

 和風の町並み形成に向け、福島県相馬市が公共施設のデザイン規定を検討している。相馬藩の城下町として栄えた歴史を踏まえ、風情漂う景観で東日本大震災からの観光復興を図るのが目的。市民で構成する会議が10月までに詳細を固める。

 規定は市役所がある中心市街地が対象。市が整備する施設に白壁や切り妻屋根といった伝統的な構造の導入を想定する。国や県が出先機関を建て直す際にも配慮、協力を求めていく。
 市では近年、和風の外観を採用した小学校などの建設が相次いでいた。防災備蓄倉庫や災害公営住宅など、震災後に整備された多くの施設も路線を踏襲している。今回、景観の統一感を維持していくため、デザイン上の制約を明確にすることにした。
 規定の具体化に向け、ことし8月には商工関係者らで構成する市民会議を設置。色調や素材、形といった詳細について協議し、市長に対し提言してもらう予定だ。
 現状では民家を含んだ景観条例の制定は想定していない。市都市整備課の担当者は「町並みに対する意識が高まれば、民間でも協力してくれるケースも出てくるだろう」と期待している。(写真あり)

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2015/09/09

神埼市の「歴史遺産」に神事など10件認定 (2015/09/08) 佐賀新聞

http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10105/227209

 神埼市は、脊振町鹿路(ろくろ)地区の鹿路神社の神事「百手(ももて)祭」「いずみさんつぎ」など10件を「市歴史まちづくり遺産」に登録した。年中行事を守ってきた地元住民をたたえ、次世代につなぐのが狙い。登録は8月6日付。

 「百手祭」は2月8日前後にあり、氏子が太鼓をたたきながら社殿を2周回って矢で的を射、五穀豊穣(ほうじょう)と家内安全を祈る。「いずみさんつぎ」は12月に開き、前年に酒をついだ器のカビの生え具合、酒の減り方で一年の吉凶を占う。

 残る8件は、神埼町、千代田町の9地区で9月12日前後に開かれる八つの「汐取(しおと)り行事」。潮が上がってくる中地江川、城原川沿いで竹と和紙でつくった「御幣(ごへい)」と天狗の面を掲げ、風水害よけ、五穀豊穣を祈願する。

 市役所で4日に開かれた認定証授与式では、松本茂幸市長が「地域で大切にされている小さな行事を掘り起こしたい。子どもたちに伝えて」とあいさつ。「千代田町犬童地区のお汐井(しおい)取り」の認定証を受けとった下犬童区長の古井安嗣さん(66)は「新興住宅街にも参加を呼び掛け、続けていきたい」と抱負を述べた。

 同登録遺産制度は地域の歴史文化を守り活用しようと神埼市が2013年に創設。伝承などの経費を2分の1まで補助する。上限10万円。これまで6件登録されていた。(写真あり)

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精進湖の景観整備 耕作放棄地を公園に (2015/09/09) 読売新聞

http://www.yomiuri.co.jp/local/yamanashi/news/20150908-OYTNT50189.html

 世界文化遺産・富士山の構成資産になっている精進湖(富士河口湖町)の将来像を検討する「明日の精進湖創造協議会」が8日、富士河口湖町で開かれ、景観改善のため、湖畔にある耕作放棄地を公園に整備することを検討することや不要な看板などを撤去することを確認した。

 同協議会は、県や同町、精進湖周辺の観光業者などで構成。世界遺産にふさわしい湖にしようと、湖の利用や景観に関するルールなどを決めている。

 この日は湖畔にある耕作放棄地3か所の利用方法について話し合われ、地元住民から耕作放棄地を整地して湖が眺められる公園として整備することが提案された。県や町も同意し、今後、町が整備に向けた具体的な検討に入ることになった。

 また、湖畔の飲食店が既に外観の塗装や自動販売機の色を自然になじむ茶色に変更したり、不要な看板を撤去したりした事例が報告され、湖の周辺全体で同様の修景を進めることになった。

 同協議会会長の渡辺袈裟一・精進湖観光協会会長は「自然に囲まれた静かな湖としての精進湖の魅力を高めていきたい」と話していた。

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2015/09/03

養父・大杉の養蚕農家保存へ 重要伝建地区候補地へ申請方針 (2015/09/03) 神戸新聞

http://www.kobe-np.co.jp/news/tajima/201509/0008360904.shtml

 明治後半から昭和前半に建てられた養蚕農家住宅が多く残る町並みを保存するため、兵庫県養父市はこのほど、同市大屋町大杉地区を「重要伝統的建造 物群保存地区」の候補地として国に申請する方針を発表した。必要な条例案を開会中の市会定例会に提出しており、2016年度以降の選定を目指す。

 県内では神戸市中央区、豊岡市出石町、篠山市の3市4地区が選ばれている。

  同市教委社会教育課によると、11・1ヘクタールに住宅など28戸がある同地区には、全国的にも珍しい3階建ての養蚕農家住宅12戸が集まっている。住宅 は掃き出し窓や換気用の「越し屋根」など、特徴的な外観をとどめ、昭和40年ごろまで盛んだった養蚕業の歴史をうかがわせる。

 文化庁から「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されると、自治体が地区内の建造物の修理や買い上げなどをする際、国の助成や税の免除などを受けられる。大杉地区が01年に指定された県の「景観形成地区」制度よりも優遇措置が手厚い。

 条例案には、建築専門家や住民代表らによる審議会の設置、市教委の権限などを定めている。条例案の可決後、同市教委が大杉地区を市の「伝統的建造物群保存地区」に選び、現地調査などを実施。来年度中に報告書や保存計画などを文化庁に提出する見込み。

 同市教委社会教育課は「大杉地区の歴史的、文化財的な価値を守りながら、地域を発展させたい」としている。(写真あり)

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2015/09/02

はままつ広告景観賞:美しい町づくり目指し募集 30日まで浜松市 /静岡 (2015/09/01) 毎日新聞

http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20150901ddlk22040245000c.html

 浜松市は、美しい町づくりを目指す「はままつ広告景観賞2015」を9月30日まで募集している。「看板・サイン」と「店舗・施設」の2部門あり、自薦・他薦は問わない。

 「見つけて・ほめて・美しい町に!」をコンセプトに、2013年度からスタートしたイベントで、市内にある魅力的な看板や店舗などが対象。大賞1点と部門賞各3点程度を、市民投票を交えた審査で選ぶ。表彰式は来年2月の予定。

 応募用紙に写真を貼り必要事項を記入して「はままつ広告景観賞実行委員会事務局」(〒430−0946浜松市中区元城町216の4 ノーススター ビル浜松6階 電話053・457・2344)宛てに郵送か持参する。Eメールでの応募も可。応募用紙や募集要項は「はままつ広告景観賞」公式サイトにあ る。

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古都 すっきり (2015/09/02) 読売新聞

http://www.yomiuri.co.jp/local/kyoto/news/20150901-OYTNT50414.html?from=oytop_ymag

 ◇看板条例全面施行1年 7000か所依然「違反」も

 看板の大きさや色を厳しく規制する京都市の「屋外広告物 等に関する条例」が全面施行されてから、1日で丸1年を迎えた。「全国一厳しい」とされる条例により、大きく景観を損ねるとされた看板は、撤去やデザイン の変更で1年間に6割減少し、街の景観は大きく変わった。ただ、依然として約7000か所で違法看板が残っており、市は引き続き巡回や指導を続けていく方 針だ。(仁木翔大)

 市は2007年に打ち出した新景観政策で、古都の景観にそぐわない看板を規制するとし、同年9月に条例を改正。ビルやマンションの屋上や壁面の看板や、ライトが点滅する看板を禁止し、地域ごとに大きさや色を細かく制限した。

 ただ、工事やデザイン変更には時間がかかるため、市は7年間の猶予期間を設け、昨年9月から全面施行。市は約110人体制で、市中心部や神社仏閣など世界遺産周辺での見回りを強化し、違反している事業者に改善を求めてきた。

 この結果、市内全体の看板数約4万5600か所(7月末現在) のうち、派手な原色を多用したり、規定面積を大きく超過したりして、特に景観を損ねると判断した看板は、昨年8月末の全面施行直前の約2100か所から 887か所と約6割減に。ただ、違反の程度が小さいものを含めると、条例違反の広告物は依然として6937か所あり、特に市中心部以外で撤去などが進んで いないという。

 市は、是正勧告に従わない場合、事業者名の公表や行政代執行による撤去を行う予定で、最高30万円の罰金も科せられる。昨年7月には、禁止されている屋上広告などについて、伏見区内のラブホテルに対し、市が行政代執行の手続きに入ったケースもあった。

 ただ、看板撤去にかかる費用は自己負担で数十万円から1000万円近くかかるため、市には「撤去しようにも費用がない」という声も寄せられるという。

 市広告景観づくり推進室の橋本勝喜・広告物適正化課長は「融資制度の紹介など、市もできる限りサポートしたい。歴史や文化のまちにふさわしい景観を維持できるよう、事業者にも協力を求めたい」としている。

 市は条例の効果などの検証のため、今秋から市民や観光客にアンケートを行い、今年度中に結果を取りまとめる方針。(写真あり)

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2015/09/01

景観保護へ建築届け出厳格化 福岡市が条例改正方針 (2015/09/01) 西日本新聞

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_toshiken/article/192291

 福岡市は31日、都市景観審議会を開き、歴史的景観を保護するため、筥崎宮(東区)など計5カ所の周辺で、市都市景観条例の届け出義務の基準を強 化する方針を示した。現在は、都心部や市街地で高さ31メートル以上または延べ床面積1万平方メートル以上の建物の新・増築をする場合、建設計画を届け出 る義務があるが、5ケ所では高さ15メートル以上か延べ床面積1500平方メートル以上の建物を対象にする方針。来年3月の定例市議会に条例改正案を提案 し、同10月の施行を目指す。

 対象地域は筥崎宮のほか住吉神社(博多区)、御供所・冷泉(同)、舞鶴・大濠公園(中央区)、姪浜(西区) で、周辺のおおむね半径200メートル以内が対象。筥崎宮の参道や姪浜地域の旧唐津街道といった沿道は高さや面積にかかわらず、沿道両端からそれぞれ外側 30メートル以内の全ての建物を対象とする。

 市は現在、天神や博多駅周辺などの再開発を進めている。一方で歴史や文化の魅力を生かしたま ちづくりにも取り組んでいるが、歴史的景観を保護する制度がなく、周辺地域での開発で景観が損なわれる恐れがあるとして、基準強化の必要があると判断し た。対象地域は、国、県、市指定文化財の建造物64件から、商業地域が隣接し開発可能性が高い場所を選んだ。

 市都市景観条例の届け出対象になると、設置者は工事着手の30日前までに市へ建設計画を提出しなければならない。計画が、市が目指すべき都市像を盛り込んだ景観計画に適合しない場合、市は是正勧告や変更命令を行う場合がある。

 市都市景観室によると、2014年度の建設計画の届け出件数は440件と10年前の2倍以上。同室は「歴史的資源がある地域のきめ細かな景観保全ができるような制度を検討したい」としている。(写真あり)

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