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2016/11/21

松野「奥内の棚田」重文景観に文化審答申 (2016/11/19) 愛媛新聞

https://www.ehime-np.co.jp/article/news201611195453

 国の文化審議会(馬渕明子会長)は18日、松野町蕨生の「奥内の棚田及び農山村景観」(370・3ヘクタール)を重要文化的景観に選定するよう、松野博一文部科学相に答申した。2017年3月ごろまでに正式選定される見通し。


 「奥内の棚田―」は、広見川支流の奥内川沿いの山間部に位置し、江戸時代中期以降に形成された棚田約150枚を含む四つの集落で構成される。1999年には農水省の「日本の棚田百選」に選ばれた。

 景観選定に際し「四国山間部の厳しい地形条件の中で江戸時代以来現代まで継続されてきた生活または生業を知る上でも重要」と評価された。

 県内の重要文化的景観の選定は、宇和島市遊子の「遊子水荷浦の段畑」に続き2例目。選定により、景観の保存活用のために行われる整備、普及・啓発などの事業に対し、国庫補助が受けられる。

 松野町の文化的景観調査指導委員会副委員長で、京都府立大の上杉和央准教授(歴史地理学)は、「棚田を含めた地域全体の景観が選定されたことで、もう一段上の文化財となる」と評価。「江戸時代の下札帳や明治期の畝順帳などから、この地区の成立以降、規模や生活様式などに大きな変化がない。今の景観が、長らく、徐々につくり上げられたことの表れだ。一方、高齢化、過疎化という現代的な問題があるのは間違いない。単に棚田を保存するだけでなく、地域づくりが今後のポイントだろう」と話している。

 また同日の審議会では、国史跡「永納山城跡」(西条市河原津)について、城跡北端にある城門推定地の北側隣接地(約607平方メートル)を追加指定するよう答申した。


【奥内の棚田 文化的景観答申 守り続けた原風景 喜ぶ松野住民 「地元の誇り」】

 文化審議会が18日、「奥内の棚田及び農山村景観」を重要文化的景観に選定するよう答申したのを受け、地元の松野町では景観維持や基盤管理に携わってきた住民から喜びの声が上がった。

 「住民が高齢になる中、石垣などの景観を守り続けてきた。地元に誇りを持てる決定」。奥内地区の組長を務める山本勇さん(76)は、感慨深そうに話した。

 機運が高まったきっかけは1999年、日本の棚田百選に選ばれたことだった。その後、住民が保存会を結成。美しい原風景を守りながら、耕作が維持できるようコンクリートを使ってあぜを補強するとともに、農道を整備。2000年には鳥獣被害防止の電気柵を取り付けるなど、当時としては先進的な取り組みも進め、景観保全と営農の両立を模索し続けてきた。

 町の文化的景観調査指導委員会の委員を11年から5年間務めた元棚田保存会長の金谷透さん(86)は「先人が築いた石垣を代々受け継ぎ、機械化が進んだ今も稲作を続け、歴史を受け継いでいる点も評価されたのではないか」と振り返る。

 阪本寿明町長(69)は「今回の答申によって、住民の苦労が報われたと感じる。今後は町の宝として地域を挙げて、活用などを検討したい」と話した。(写真あり)

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