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2016/11/24

「奥内の棚田」重要景観に 県内2例目選定へ /愛媛 (2016/11/22) 毎日新聞

http://mainichi.jp/articles/20161122/ddl/k38/040/623000c

 国の文化審議会は、松野町蕨生(わらびょう)などの「奥内の棚田及び農山村景観」を重要文化的景観として新たに選定するよう、松野博一・文部科学相に答申した。「四国山間部の厳しい地形条件の中で江戸時代以来継続されてきた生活や生業を知る上で重要」との理由。正式に選定されれば、県内では2007年に選定された宇和島市の「遊子水荷浦(ゆすみずがうら)の段畑」に続き2例目となる。【黒川優】

 「奥内の棚田及び農山村景観」は、四万十川の源流域の山間部に位置する約370ヘクタールの区域。江戸時代中期以降に形成された約300の棚田を含む、四つの集落で構成される。

 棚田を支える石積み▽ヒメアカネ、アキアカネなどの赤トンボ類▽アラカシ、コジイ、コナラといった天然林--など、貴重な景観や希少な生態系が維持されている。

 奥内の棚田は1999年に、農林水産省の「日本の棚田百選」に選ばれた。選定を機に、全住民が参加する保存会も結成された。住民らは、石垣の補修や農道の整備をしながら、棚田を利用した昔ながらの稲作を続けてきた。重要文化的景観に選定されると、開発が規制される一方、景観保存のための事業に国からの補助金を受けられる。

地域保全の思い新た

 秋には黄金色の稲穂や紅葉が観光客らを楽しませる奥内地区。保存会代表で農業の金谷透さん(86)は「ご先祖様が作り守ってきたものを、子孫たちに引き継がなければならない。今回の答申で、一層の責任を感じている」と話す。

 農業の岡本キミ子さん(69)は「水が豊かだからお米もおいしい。『棚田米』として売り出したいぐらい」と、地区の魅力を話す。主婦の井上つかささん(63)は今春、棚田の石垣が大雨で崩れた際、コンクリートでなく小石を詰める昔ながらの工法で修繕した。「昔から守ってきたことを続けていかないと」

 地区の高齢化は深刻な状況だ。10世帯が住む遊鶴羽(ゆずりは)集落の農業、岡本記子(のりこ)さん(69)は「これから先、この風景を守っていくことはますます大変になる」と心配する。岡本さんの孫で、集落でただ一人の小学生、松野東小4年の雅久(がく)さん(9)は「森に囲まれて蛍やフクロウに出会えるここが大好き。これからも守りたい」と話した。(写真あり)

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